家族想いである庭野仁司の楽しみと不安

庭野仁司は39歳の男性会社員で、既婚者です。出身は大阪市ですが、現在は仕事のために都内へ移り住みました。勤務している家電メーカーが大手ということもあり、家族を養うのにはじゅうぶんな年収を得ています。庭野仁司には歳の近い妻と、ふたりの娘がいます。彼は、今年度で小学2年生と4年生になった子どもたちが大層可愛くて仕方がないです。週末には公園やテーマパーク、ときには日帰り旅行にも連れて行き、いつまでも好かれるいい父でありたいと願っています。時間に余裕さえあれば家事も積極的におこなうため、妻も彼のことを誇らしく思っています。ただし料理や洗濯が得意なわけではなく、結局妻が手伝うことになる場合も少なくありません。

庭野仁司の楽しみは、毎日の愛妻弁当です。好きな食べ物が入っているのはもちろんのこと、栄養バランスもきちんと考え、何色にも彩られた弁当を見るたびに、彼は結婚をして良かったと感じます。「妻は結婚前から料理がうまかったが、最近になってまた腕が上がった」とたびたび周囲に自慢し、同僚たちから羨ましがられることも多いようです。妻が体調を崩してしまうなどして、たまに弁当がないときもありますが、その際にはコンビニで簡単なものを買って食べます。一人暮らしをしていたころはよくコンビニ弁当を食べていたため、嫌いということはありませんが、やはり少しの物足りなさを覚えることもあります。そのため庭野仁司は妻に心から感謝し、空の弁当箱を妻に渡すときは「ごちそうさま」を欠かさないのです。

庭野仁司は休日にゴルフを嗜んでいるほか、陶芸を特技としています。もともと彼は身体を動かすほうが好きでしたが、40も間近になり落ち着いた趣味を探していました。そこで、いくつかの体験教室のチラシを眺めていたところ出会ったのが陶芸です。通えば通うほど焼きものの奥深さや、時間も忘れて没頭することの楽しさに惹きこまれ、今では妻も誘い一緒になって熱中しています。ただし、回数を重ねるごとに増えていく焼きものの置き場には困っているようです。

庭野仁司の悩みは、陶磁器の置き場所だけではありません。将来の貯蓄に関しても、一抹の不安を覚えています。家族サービスや趣味など、好きなことにできるだけお金をかけたいと考える彼は、これまで貯金に重きを置いたことがなかったのです。そのため、大切な娘たちの今後をふと考えたとき、このままで大丈夫だろうかと心配するようになりました。かといって、すぐに趣味を断つこともできず、どうすべきか考えあぐねる日々を送っています。